される。現段階では、人間が中心となるマン・マシン・システムとして操船者の操作量による船体運動予想等の情報を与え、わかりやすいインターフェースを持つJCSを開発することにした。

アクチュエータの組み合わせにいろいろあるが、JCSはアクチュエータの能力により制御性に制限ができるので、その選択に注意がいる。

(1)システムの機能

◇船体運動方向制御機能

JLを倒した方向、量に応じて船体を移動させるもの

◇船首方位保持機能

ジャイロコンパスからの方位信号を基に船首方位の自動保守を行う

◇外乱補償機能

風外乱等の影響を事前入力制御により除去する

◇船体移動位置予想機能

短時問後の船体移動位置を概念予測する

CRT上に自船運動鳥瞰図(未来・現在・過去図)を表示知らせることにより、操船者にガイダンスを出す。

◇操船能力表示機能

アクチュエータ推力をバーグラフ表示する

◇並行着桟船速警報機能

◇アクチュエータ個別制御

(2)評価

内航タンカーの船長によるシミュレーター体験評価は左記の通りであり、支援装置としての有効性が確認された。

◇INS等支援システムとの連携により船の状態がリアルタイムに把握できるので余裕度が増す

◇JCシステムによる操船は経験と熟線をあまり必要としない

おわりに

以上近代化船計画概要を記述したが、平成九年度を目標に実証船を建造し、関係者の評価を得ながら目標定員(五千キロリットル積みタンカー/七人、二千キロリットル積みタンカー/五人)を目指し実証していきたい。関係者のご支援ご教示を引き続きお顔いしたい。〈参考文献〉造船学会誌、平成八年一月号「航海支援システム」沼野、松田ほか

水路図誌の新刊・改版のお知らせA

                                                             海上保安庁水路部

番号・書誌名 刊行月 記事
書誌(新刊)
103 追2 瀬戸内海水路誌 追補第2 平8.3 水路通報平成8年3号まで、及び水路部収集の諸資料により編集してある。
書誌(さしかえ)
408 航路指定(IMO)

   第2回さしかえ紙

平8.3 IMO海上保全委員会において採択、決議された航路指定等を掲載している。

 

GMDSS船舶設備の搭載のおすすめ

国際海事機関(IMO)おいて「海上における人命の安全のため国際条約」が改正されたことに伴い、日本国内においても船舶安全法、電波法等が改正され、GMDSSが1999年(平成11年)2月1日から完全実施されます。GMDSS船舶設備は、平成7年2月1日以降の新造船の搭載と平成4年2月1日から在来船の段階的搭載が義務付けられていましたが、万一の海難事故に備えるためにもなるべく早めの搭載をお勧めします。

(社)日本海難防止協会では、海上保安庁のご協力と日本財団の補助金によりGMDSSの実施に向けたパンフレットやビデオを作成して広報活動に取り組んでおります。

 

 

 

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